春のお気楽山スキー~乗鞍岳

5/19 観光センター前~位ヶ原山荘~肩ノ小屋口~剣ヶ峰~位ヶ原~観光センター前

120519乗鞍岳・観光センター前「この時期どこかいいところないですか~?」と聞いたら「乗鞍はどうですか?」とのお答え。そこで残雪の乗鞍に滑りに行く。位ヶ原まで除雪されているが一般車通行禁止なので、観光センター前からバスに乗る。乗客はほぼスキーヤーにボーダー。行く先には真っ青な空の下、真っ白な乗鞍岳が私を誘っている。


120519乗鞍岳・位ヶ原山荘前うねうねとした山道をゆられること40分。位ヶ原山荘に到着。途中のスキー場には雪がなかったが、ここは道路の両側にたっぷりの雪。山行計画書を提出し、シールを貼る人々を尻目に(バスに乗る前に貼ったもんね)きれいな雪面に足を踏み出す。



120519乗鞍岳・位ヶ原から出発

小屋に泊まったと思われる人のトレースが1本ある以外は、昨日降った新雪の滑らかできれいな斜面。帰りが楽しみだ~!雲ひとつない天気で、サングラスをしても眼がしぱしぱするほどの強い日差し。風も弱い。暑い。すでに、尾瀬で味をしめた上半身下着一枚だ。

乗鞍には何回か来ているが、こんないい天気は初めて。なぜならいつも「天気が悪いから乗鞍行く?」(=冬型の気圧配置で北アは天気が悪いけど、乗鞍は境目だからなんとかなるかもしれないから、とりあえず乗鞍行く?)みたいなノリで来るので、予想通り天気が悪くて、吹雪の中を黙々と歩く、みたいになってしまう。

120519乗鞍岳・振り返ると人人人

振り返ると…やっぱりアイスクリームにたかる蟻んこ状態。

120519乗鞍岳・肩ノ小屋口

位ヶ原から一段上がると、大雪原となり乗鞍岳の面々(ピークが複数ある)が目の前に立ち並ぶ。山はたおやかで無木立の斜面が広がり、どこでも滑れそう。まさにスキーのための山か。

120519乗鞍岳・剣ヶ峰への登り

肩ノ小屋口から主稜線に上がる。ここから剣ヶ峰山頂までは一定の斜度の登りが続く。とは言え、一枚バーンに薄く積もった新雪にシールが良く効き、シャッ、シャッと気持ちよく登れる。

120519乗鞍岳・コロナ観測所

お隣の摩利支天岳には乗鞍観測所がある。白いドームにはかつては太陽コロナを観測するコロナグラフが設置されていた。現在ではコロナの観測は人工衛星にゆずり、大気観測などの広く自然科学の観測のために利用されている。そのドームの向こうには私の大好きな黒部の山々が並んでいる。

120519乗鞍岳・海老の尻尾の残骸

海老の尻尾の残骸。真冬には猛烈な風が吹きつけシュカブラが発達する。私は身をもって知っている…

120519乗鞍岳・ゲレンデのよう

ゲレンデのような、いやゲレンデをはるかに越える大斜面。おまけに槍穂から薬師に至る北アの大展望。

120519乗鞍岳・もうすぐ頂上

肩ノ小屋口から1時間くらい登ってきた。剣ヶ峰山頂はもうすぐそこ。

120519乗鞍岳・剣ヶ峰山頂

ついた!剣ヶ峰山頂。3026m、さすがに下着一枚は寒いので、上着を着る。ちょっと雲がでてきたけど、最高の眺め。

120519乗鞍岳・山頂の鳥居

いやはや、絶景だね。

120519乗鞍岳・黒ビールで乾杯雪が詰ったビニール袋の中から、おもむろにキンキンに冷えた黒ビールを取り出す。残雪の北アに乾杯!


120519乗鞍岳・ドロップインすっかり呑み休みすぎた。剣ヶ峰から肩ノ小屋口に滑るルートはざっくり3つ。剣ヶ峰直下のやや細い沢、剣ヶ峰と蚕玉岳の鞍部からほどほどの沢、朝日岳の広い斜面。今日はほどほどに蚕玉岳の鞍部からドロップイン。



120519乗鞍岳・振り返ると青い空白い雲

滑り出しは腐りかけた吹き溜りで足をとられたが、すぐにパックされた快適な斜面となる。歓声(奇声?)をあげながら緩いシュプールを描いて、かなりのスピードで滑り下りて行く。ドロップポイントがあっという間に遠くなる。

120519乗鞍岳・広い斜面

じゃまするもののない大きな斜面を思い思いに滑る。ドロップポイントから肩ノ小屋口まで標高差400mくらいある。

120519乗鞍岳・シュプール

白く滑らかだった雪面はすっかり食い荒らされた。この写真だけみればカナダかヨーロッパのゲレンデのようにも見える。中央の沢の左側のシュプールが我々の一団。かなりぎこちなく滑ってきたが、まあまあでしょう。

120519乗鞍岳・位ヶ原への最後の滑り

位ヶ原への最後の滑降。強烈な陽射しを浴びて雪はかなり重くなっている。でもスキーをとられるほどではないので問題なし。目の前の槍穂を眺めながらのんびりと滑る。お気楽スキーだ~~!と完全にナメくさって、スパッツもせずに雨具を着て、片手で動画を撮りながら滑っていた私は、最後の最後でこける。靴の中に、砂糖詰め放題のような感じでぎっしりと雪が詰る…。山をなめてはいけません。

120519乗鞍岳・バス停たくさん位ヶ原山荘に戻ってきた。除雪を待つバス停たち。



120519乗鞍岳・位ヶ原から今日の振り返り

今日の復習。一番左のピークが剣ヶ峰。天気も雪のコンディションも景色も良く、楽しい一日だった。これだから山スキーはやめられない。もうゲレンデは滑れないよ。

120519乗鞍岳・手打ち蕎麦御池の乗鞍御膳

位ヶ原から観光センター前にバスで戻り、国民休暇村の温泉で汗を流す。そして、手打ち蕎麦・御池で腹ごしらえ。これは乗鞍御膳。もちろん蕎麦もうまいんだけど、サクサクの岩魚の唐揚げがたまらん。

(乗鞍岳、完)

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