奥利根の秘境・平ヶ岳山頂へ~平ヶ岳(2)
4/29 猫又川二俣~平ヶ岳~ススヶ峰~猫又川二俣
(前回の続き)
平ヶ岳は利根川と只見川の分水嶺にあり、ほぼ無人地帯と言っていい利根川源流部のど真ん中にある山深い山だ。今日は猫又川二俣のベースから平ヶ岳を往復する。平ヶ岳への最短コースをとるが、およそ10時間近い行動を予定している。
明るくなってきた5時15分出発。無風快晴。出発してすぐ、猫又川を渡るところが難所のひとつ。雪が少ないときには苦労するようだが、今回はご覧のように埋まっていて無事に渡れた。
日差しが当たるととたんに暑くなってきた。すでに上半身ヒートテック一枚だ。
しばらくは濃い栂の森の木々の合間から、帰りに使う予定のススヶ峰から日崎山の稜線を確認しながら歩く。しかし、高度が上がるにつれ視界が開けてきて、燧ケ岳もよく見えるようになってきた。今日も本当に天気がいい。
取り付いた尾根からほぼ真っ直ぐ北上したが、1760mで向きを変え左の沢を渡って、大白沢山の尾根にのる。目の前には雪が落ちた大白沢山南東面の断崖が見えている。尾根の上には木々がまばらな緩やかな斜面が広がる。大白沢山-1911mピークのコルに向けて、トラバース気味にサクサクと登ってゆく。
いよいよ平ヶ岳へ続く長大な稜線に滑り込む。と言ってもほとんど高低差のない緩やかなアップダウンを繰り返す尾根なので、シールは付けたまま。
1920mピークを左に巻き、下りにかかると平ヶ岳へ続く稜線が一望できる。平ヶ岳でかい!近いようにも見えるし、遠いようにも見える。2時間くらいで行くつもりだが、この足元の稜線は、50cmから1mぐらいの高さの波のように雪庇がうねっていて、かなり滑りにくい。
白沢山手前の1895mのピークに上がった。栂の森はここでおしまい。ここからは平ヶ岳までご覧のように、遮る物のない広い真っ白な尾根が続く。視界がないときにはちょっとしんどそうだが、今日は最高のコンディション、目の前に見えている平ヶ岳を目指して突き進む。
抜群の展望。風はないが透明度はいい。左手には谷川連峰、その向こうに苗場山、そして白毛門から巻機山に続く稜線が見えている。
巻機山は完全に雪に覆われ滑らかな山容を見せている。まだまだ滑れそう。
いよいよ平ヶ岳山頂への登りに取り付く。と言っても標高差は200mほどでたいしたことはない。帰りにここを滑るのかと思うとワクワクしてくる。
暑さのためか相棒は少々バテ気味。でも山頂はもうすぐ。燧ケ岳もうしろから応援しているぞ。
平ヶ岳山頂はすぐそこだ!
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…