不忘山を目指すも…~南蔵王(2)
2/5 宮城蔵王白石スキー場~不忘山直下~宮城蔵王白石スキー場
(前回の続き)
青空が広がり、昨日は雲の中だった蔵王連峰も良く見える。
ゲレンデトップでシールを貼って登頂開始。穏やかな天気に合わせてのんびり準備していたら10時になってしまった。やばい、急がなくては。しかし、トレースがなくいきなりラッセル。積雪は脛から深いところで膝くらい。かなり重い新雪で、スキーが刺さると持ち上げるのにえらい苦労する。その上、ちょっとでも傾斜がきついと雪がボロボロと崩れる。ああ、しんど。
広い尾根に乗り、1200m付近にやってきた。雪原のような広く緩い尾根が続く。こんなに緩いと下りが苦労しそうだ。目の前に見える不忘山を目指し、ひたすらラッセルする。
右に急な斜面を見ながら登っていくと1300m付近で傾斜が増し、明確な尾根となる。そして左手から来るしっかり踏まれたトレースと合流した。どうも正解はゲレンデの左のリフトだったらしい…。
朝は真っ青な空が広がる穏やかな天候だったのに、登るにつれて山にはガスがかかり、風がでてきた。
風はどんどん強くなる。斜面は硬くクラストしている。しかし、気温も-5度くらいでこの程度ならなんの支障もない。が、だらだらしていたせいで、制限時間が刻々と近づきつつある。
不忘山山頂が見えるピョコに乗った。時刻は前進リミットの12時。終了。事前に前進するのは12時までと決めていたので、残念だが引き返すことにする。
強風のなかシールをはがして滑降開始。登ってきた尾根は藪が濃くて下りれない。そこでゲレンデから見て左手のリフトトップに向かって滑り出す。雪が重く思うようにターンできない。おまけに、ルートを誤るとたちまち藪に突入し、ビシバシと藪パンチをくらう。さらに1300mより下では傾斜がなく、滑るというより、えいや、えいやとストックで漕ぐ。お世辞にも快適とは言えない滑降だった。
頂上は踏めず、藪に叩かれ、なんとか下山。山のことは忘れて、早々に温泉に向かう。向かった先は奥州の薬湯「鎌先温泉」。数件の温泉宿が山あいにひっそりと並ぶ、こじんまりとした温泉で、秘湯の趣き抜群。お風呂を頂いたのは日本秘湯の会会員の「最上屋旅館」。古い、木造の建物がレトロな湯治場の雰囲気を醸し出している。源泉かけ流しの茶色く濁ったお湯は、ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。鉄分を含むため茶色く濁っている。ぬるめだが、それがゆる~い感じでとてもいい。
(南蔵王、完)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…