「知床半島の山と沢」~本の紹介
いつかは登りたい憧れの山というものがある。
今は登れない。でもいつか登れる日が来る気がする。
私の日本の憧れの山は知床半島だ。いつか羅臼岳から知床岬まで、流氷のオホーツク海を見下ろしながらの、冬季の知床半島縦走をやりたい。
もちろん、並大抵のことじゃ~ない。道路は知床大橋、もしくは相泊までしかないので、相当に山深い。おまけに最終目的地は最果ての岬、日本のどんづまり。なにかあったらアウトだ。そして、もちろんそこは北の果て、極寒の季節風が吹き荒れる。
そんな私にぴったりの本があった。
「知床半島の山と沢」(伊藤正博、共同文化社)
著者がはじめに書いている。
「知床半島全体の山や沢についての記録が紹介された本が一冊も無いことを知り、それならば自分で実際に歩き、本を作ろうと思うようになった。」
まさに、この著者の思いが見事に濃縮された本になっている。
知床半島の付け根の海別岳から羅臼岳や知床岳、知床岬まで、知床半島を形作る山脈を貫く藪の縦走、海からの沢登り問わず、無雪期、積雪期問わず、著者が縦横無尽に歩いたルートが紹介されている。
非常に貴重な記録としての価値はもちろんあるが、「知床半島って山なの?」と思っていた人は、これを読めば日本にまだこんな秘境があるのだと驚くことだろう。
こんにちは。
私もこの本を愛読していますが、著者の名前は「伊東正博」さんではなく、「伊藤正博」さんが本当です。
ご指摘ありがとうございます。
修正しました。