楽園・ジョンビーチ~小笠原諸島の旅(16)
5/6 父島・大村~小港海岸~高山~ジョンビーチ~大村
(前回の続き)
ジョンビーチに下り立った。サンゴ砂の白い浜。水際に広がるビーチロックを波が洗う。ビーチロックの合間に残された潮溜まりには熱帯魚が遊ぶ。楽園。浜辺に転がる大きなサンゴの骨格に腰を下ろして青い水平線を眺めながら、バス停のそばの弁当屋で買った唐揚げ弁当を頬張る。
潮溜まりに転がっていたイモガイ(猛毒)を恐る恐るひっくり返す。それは鮮やかな腕輪をしたヤドカリだった。
楽園では波打ち際までサンゴ礁が広がっている。
潮溜まりを一つ一つのぞきこんで魚を探したり、ウエーブロックの端っこまで行ってサンゴ礁に近づこうとしたり、海がいちばんきれいに写るようにカメラをいじったり、楽園では時間を忘れる。でももう帰る時間だ。
ジョンビーチから海岸の崖に上がる。海に突き出すように、鋭く浸食された岬が突き出ている。南崎だ。父島ではこの南崎、南島周辺だけが石灰岩地帯で、母島の石門で見たような浸食された石灰岩の露岩、ラピエがある。さらに母島と同じようなカタツムリもいる。父島ではこの岬のほかでは、ニューギニアヤリガタリクウズムシにより小笠原固有のカタツムリは絶滅した。
帰りは高山の山腹を巻く近道を通って帰る。ブタ海岸まであっという間に戻ってきた。ブタ海岸はなぜブタ海岸かは知らないが、他の海岸と比べるとじみ~な感じだ。

中山峠を越えると、小港海岸とコペペ海岸が見える。右手前が小港海岸、小さな岬をはさんで左奥がコペペ海岸。太陽が西の空に移り、光の向きが変わったせいか朝よりも美しく見える。

10分少々でコペペ海岸到着。疲れた…今日いちばん疲れた。小港海岸はパウダーサンドの遠浅のビーチだが、こちらは波打ち際までサンゴ砂、水の中は黒い石ころだ。魚はこちらのほうがいそうな感じ。写真を何枚か撮って早々に立ち去る。帰り道もきつい。
小港海岸から35分くらいでコペペ海岸を往復したが、バス停までの時間を計算に入れていなくて、最後はバス停まで走った。街に戻ると空は雲に覆われていたので夕日はあきらめ、シャワーを浴びてさっさと飲みに出る。

(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…