7/23 屋久島~鹿児島港~鹿児島空港~羽田
(前回の続き)

今日は島を離れる日。
目が覚めるなり、すっかりなじみの湯泊温泉に行った。お湯はほのかに硫黄の香りがして、とてもぬるい。かなりぬるい。秋には寒くて入れないらしい。しかし、今の時期、いくら入っていても汗をかかないのでとても気持ちいい。毎日30分はつかっていた。

平内に戻る途中で湯川にかかる橋を渡る。この緑濃い深い谷が屋久島っぽいと思う。

南の島らしく、畑にパイナップルが植わっていた。バナナも植わっていた。

最後の望みをかけて平内海中温泉に来た。潮が引いたばかりで、海水が混じったお湯はぬるい。足湯で我慢する。

帰りのフェリーに乗るため宮之浦港に向かう。途中に登山用具のレンタルがあった。さすが屋久島。
宮之浦にはいくつか飲食店がある。昼食に名物、首折れ鯖のづけ丼を食べようとある店に入ったが、今日は水揚げがなかったので食べられなかった。残念。

フェリーは汽笛をならし、宮之浦を出港する。皆既日食は見れなかったけど、それぞれの夏の思い出を胸に島に別れを告げる。

船室はクーラーが強くて寒いので、ときどき甲板に出て体を温める。来るときははっきり見えていた開門岳が、もやの中にかろうじて見える。

4時間の航海を終え、船を下りる。港には予約した客の名前が書かれた紙をもったタクシー運転手が、ずらりと並んでいる。東京への飛行機の出発まであと2時間。猶予はない。自分の名前の書かれた紙を持った運転手を見つけ出し、タクシーに飛び乗る。

スムーズに空港まで来れたので、多少時間に余裕ができた。お土産にカルカンやラーメン、さつま揚げを買った。そして、夕食に空港の食堂で鹿児島ラーメンを食べる。ごくふつ~の無難な豚骨ラーメンだった。
帰ってきて知人に会うと、会う人会う人皆に、
「ご苦労さま」
と言われる。
そりゃー日食は見えなかったさ。でも普通の屋久島は楽しんだよ。
(屋久島、完)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…