いざ、トレス・デル・パイネへ~チリの旅(13)

11/18 ロス・クエルノス~チレーノ~トレス・デル・パイネ展望台(往復)

前回の続き)

171118 チレノの荷揚げの馬

ちょうど正午、チレーノの小屋に到着。
一足先にやってきた荷揚げの馬たちは、なされるがままに荷物を積まれている。

171118 小屋で一休み

小屋には薪ストーブが焚かれていた。
テントの受付はまだ始まっていなかったので、小屋で雨やら吹雪やらで濡れた服をストーブで乾かしつつ、ランチの残りのチキンサンドと、ビールをグビッ。あ~、うまい、エールはうまいな~、サイコー。
Australという名のビール。前回のパタゴニアの旅でストライキにはまったプンタ・アレナス(マゼラン海峡でご対面)で作られているようだ。

171118チレーノのテンバ

今晩も高級テント。受付を済ませてテン場へ。
急斜面の途中に目的のテントが。あそこまでは道はなく、このズルズルとした斜面を直登する。なぜこんなつくりに?

171118チレーノのトレス・デル・パイネへの分岐

13時半。道標に従って、トレス・デル・パイネの展望台へ向けて出発。
ガスの中に微かに岩峰が見えている。

171118 トーレス・デル・パイネへむけ沢沿いに進む

沢に沿って緩く登ってゆく。奥多摩のどこかを歩いている気分になる。

171118 対岸の滝

対岸の草木も生えぬ真っ黒な岩の斜面を、地鳴りのような音を響かせて豪快に滝が落ちている。

171118 トーレス・デル・パイネへ

沢を離れて山腹を行く。ちょっと奥秩父っぽい森。
風が冷たい。と、空から白いものが舞い始めた。

171118グアルデリアトレス分岐

グアルデリア・トレスの分岐に到着。真っすぐに進むと「日本」というキャンプ場がある。展望台へは左に行く。
風と雪が強くなり、本格的な吹雪になってきた。山々も雪雲の中に姿を隠してしまった。
ここから本格的な登り。

171118 トレス・デル・パイネの展望台への登り

雪に打ち据えられながら、ひたすら巨大モレーンの山を登る。うんざりする登り。
沢山のトレッカーが黙々と斜面を登っている。
みんなアースカラーのウインドブレーカーを着ているが、私は例のごとく、アウトレットで買った、緑と赤のゴア雨を着ている。遠くからさぞ目立っていることだろう。

171118 南極ブナに雪が積もる

南極ブナに雪が積もる。私のゴア雨のフードにも雪が積もる。

171118 トレス・デル・パイネの展望台

ああっ、ここはどこ?私はだれ?

チレーノの小屋から1時間半でトレス・デル・パイネの展望台に到着。天に向かって並んでそびえる岩峰が見えるはずが…すべては真っ白な雪雲の中。
8年越しのリベンジ、またしても敗れる。日本からここまで来るのにどれだけ大変なことか。神も仏もないものか…

寒い。岩陰に縮こまってリンゴをかじりながら、この景色を目に焼き付ける。
手がかじかんできたので、10分休んで下山開始。

171118 トレース・デル・パイネ展望台からの下り

寒々しい風景。
もはや長居は無用。なんちゃってトレールランナーの本領発揮。小屋まで走って下りる。

1時間かからずに小屋まで下りてきた。
本日の行動終了。とりあえずシャワーを浴びる。シャワールームは狭いトイレの個室くらいの広さしかなく、身動きがとりにくい。どうやったらうまく服を着る、脱ぐできるのか。
しかし、冷えた体に熱いシャワーは心地よい。

夕食まで寝よう。

171118 チレーノの夕食

夕食はコースだった。豆のスープに、メインはチキンソテー。一品一品運ばれてくる。ん、鶏肉うまい。昨日の小屋とは大違い。ただし、米はまずい。正面に座った中国人のおじさんと、チリの米はまずいね~、などと中国語で会話を交わす。
ここでびっくりしたのは、ディナーの時には、山小屋の従業員が街のフレンチのギャルソンのようなパリッとした制服を着て給仕をすること。
リゾートホテルに来ているような感じで、ちょっとうれしくなる。

171118 チレーノのデザート

デザートもうまい。食事に満足。

テントに戻って、スーパーで買ったチーズをかじりながら、スーパーで買った赤ワインをちびちびやる。そうして夜は更けてゆく。

次回に続く)

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