下山がメインイベント~裏妙義・谷急沢(2)

11/12 国民宿舎裏妙義~谷急沢左俣~谷急山~国民宿舎裏妙義

前回の続き)

谷急沢~上流

源流で水はさらに少なくなり、沢を埋める落ち葉を踏みながら、のんびりと登り続ける。時々、小さな滝が現れる。
いつものように、沢ガールは、もう終わっちゃうの?もっと登りた~い、と言っている。

谷急沢~奥の二俣、左沢

流れは、顕著な尾根を巻くように左に向きを変える。
そして、そこには、滑り台のような見事な滑滝が左から合流する。奥ノ二俣の左沢だ。
この滑滝を駆け登って行きたくなるが、正解は右沢である。

谷急沢~右の沢の詰め

奥ノ二俣のさらに奥にある二又を右の沢に入る。
ここを間違って左の沢に入ってしまうと、登山道ではなく岩尾根に出てしまう。
見逃さないか心配したが、心配無用だった。左の沢は、明らかに沢床が高く、小さな滝となって右の沢と合流しているので、間違えようがない。

右の沢に入るとすぐに水がなくなる。明るく開けた森の中を、藪漕ぎもなく、落ち葉の積もったやわらかい斜面を快適に登山道に至る。
初めから最後まで、まったりとした沢だった。

谷急沢~終了点から谷急山を目指す。

無事に稜線にでて、靴を履き替え、谷急山の山頂を目指す。
らくちんなハイキングコースだと思っていた。しかし、意外とアップダウンがあり、ロープがつけられた急登もあり、当てが外れる。

谷急沢~谷急山山頂から浅間山

沢の終了点から20分ほどで、谷急山の山頂に到着。
快晴の空に、うっすらと雪をまとった浅間山。
沢登りのためにあるような秋のぽかぽか日和。あまりにもぽかぽか過ぎて暑い。上着を脱いで、例のごとくヒートテック一枚になる。

谷急沢~谷急山山頂から表妙義

山頂からは360度の展望。表妙義もばっちり。
裏妙義の主稜線にはヘリが。事故があったらしい。

秋の日は短い。今日の日没は、だいたい4時半。今の時間は2時ちょっと前。
ぐずぐずしていると日が暮れてしまう。一通り景色を楽しんだら、さっさと下ろう。

谷急沢~三方境への下り

沢が終わって、あとはハイキングコースをのんびりと下るだけだと思っていた。
ところがどっこい、本日のメインイベントは下山だった。

谷急沢のコルから984mのピョコの手前のコルまでが、今回のルートの最難関。
写真のように鎖がついていればまだましだが、手掛かりの少ない急斜面や、高度感満点の平均台のような痩せ尾根まである。
すっぱりと切れ落ちた斜面の幅30cmほどの泥の踏み跡を、何の手掛かりもなくバランスを取りながら、トラバースするところがあった。沢ならな間違いなくロープを出している…。

気の抜けないルートが続く…バリエーションで緊張するのはいいけど、道で緊張するのは嫌だ…もう二度と来ないぞ…

谷急沢~三方境から国民宿舎の道

三方境から国民宿舎に下山する道は、普通の登山道だ。
何も考えず、夕日と競争しながら駆け下る。

谷急沢~国民宿舎裏妙義

国民宿舎裏妙義(営業していない、でもトイレはある)の背後の、裏妙義の岩峰のてっぺんに夕日が当たっている。
なんとか夕日に勝った。
あんなところを登り下りするのだから、道が険しいわけだ。

駐車場にパトカーが止まっていた。
ごつい山男3人が下山してきたかと思うと、パトカーに乗り込んだ。
スピーカーから「みなさん、お気をつけて帰宅してください。」との声があり、そして颯爽と走り去った。

妙義温泉・もみじの湯でひと汗流す。が、大混雑で、ここでも気が抜けなかった…

(裏妙義・谷急沢 完)

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