初めての沢下り~南秋川・熊倉沢


9/10 落合橋~熊倉沢東俣東沢~熊倉山~熊倉沢東俣西沢~落合橋

5時間以上歩く自信もないという、超初心者を連れてゆく沢はどこがいいだろう?
 私がいつも初心者を連れてゆくシダクラ沢(「沢デビューはシダクラ沢で」)でさえ、初心者だと登り下りで5間以上かかる。

白山書房の「ウォーターウォーキング」をパラパラとめくって決めたのは、南秋川の熊倉沢東俣東沢。
 遡行時間は2時間半。水も少なく滝も少ない…なんかつまらなそうだ…。
 まあ、そのへんは考えないことにして、とにかく初心者でも楽しめるよう、熊倉沢東俣東沢に決めた。

160910熊倉沢東俣入渓点

矢沢林道と熊倉林道の分岐点にある落合橋の近くに車を止めて、熊倉林道を歩き出す。林道が右に大きく曲がるとやがて熊倉沢東俣に到着。藪っぽいところだが、沢に仕事道の橋がかかっているのですぐわかる。

入渓点に立つのは、先月、竜喰谷に行った三人(「夏の日に楽しく遊ぶ」)。本日のメインゲストの超初心者は、体調不良のため不参加…。

160919熊倉沢東俣の小滝

来てしまったからには、とにかく登る。
 はじめはボサがうるさいが、やがて沢らしくなり小滝も現れる。

160910熊倉沢東俣15m滝

緑が濃く、奥多摩の沢らしく雰囲気は悪くない。

正面にこの沢の最大の2段15mの滝が見えてきた。
 垂直ではなく、細かいながらも階段状にホールドがあるので、登れる。ただ、苔に覆われていて滑る。
 途中まで登ったのだが、シャワークライムになってきたので、濡れるのが嫌な私は、間抜けなことにそのままクライムダウンして戻ってしまった(弱すぎる…)。
 左の明瞭な踏み跡をよじ登る。台風の直後のためか、ドロドログジュグジュの滑り台のようになっていて、途中で、濡れてもいいから、さっき滝を登り切ってしまえば良かったと後悔した。
 傾斜があって滑るので、初心者の場合ザイルを出す必要があるかもしれない。

160919熊倉沢東俣、垂直5m

15m滝を巻き終わり、沢で手と足の泥を洗い流して歩き出す。
 すぐに5mの滝が現れる。左側を登る。小さい滝だが、立っていて苔も滑るので15m滝より登りにくい。

滝を登ったところで休憩。時間はたっぷりあるので、ざる蕎麦などをして1時間ほどのんびりする。

160919熊倉沢東俣詰め

奥の二俣を右に行くと水がなくなる。登り始めから実働1時間で水が消えた。あっというまだ。
 そこからは、落ち葉に覆われたザレや、ボロボロと崩れる腐葉土の急斜面を登って稜線まで詰める。歩きにいが、藪がないので楽。

160919熊倉沢東俣のタマゴタケ

おっきなタマゴタケがたくさん生えていた。

160919熊倉山山頂

稜線に出てひと登りすると熊倉山山頂。
 熊倉山はハセツネCUPのコース上のピークだ。そのためか、この蒸し暑い中、走っている人が何人もいる。う~ん、修行だ。

すぐに下山する場合は、この標識の後ろの作業道を下る。そうすると1時間かからずに、林道に戻ることができる。
 でもそれじゃあ全然面白くない。せっかく1日つぶして来たのだからちょっとでも多く楽しもう。

160919熊倉沢東俣西沢への下り

同行の沢ガールは沢を下降したことがないので、ちょうどいい機会だから熊倉沢東俣西沢を下降する。初めての沢下りだ。沢ガールの地図読みの練習にもなるだろう。
 熊倉沢東俣西沢は、二俣でさらに西の沢と東の沢に分かれているが、西の沢ならばザイルを使わずに下降できそうだ(念のため補助ザイルはもっているが)。

熊倉山の山頂から西へ一段おり、右に派生する顕著な尾根を見送って、コル状にいったん平らになったところを右の森に入る。踏み跡が錯綜するが、そんなものには目もくれず、コンパスを切ってふかふかの腐葉土の急斜面を真下に下る。ちょっと行くと、尾根状になってその末端も見えてくる。そこに向かって落ちるように降りてゆく。その下りきったところが、「ウォーターウォーキング」で「8」となっている、最後の沢の分岐だ。

160919熊倉沢東俣西沢を下る

倒木で滑ったり、落ち葉で隠されたくぼみにはまったりしながら、しばらく水のない沢をゆく。うんざりするころ水が現れる。水があるとやっぱり涼しくていいな。

いくつか滝があるが、クライムダウンできる。巻道もあり困難なところはない。
 あっという間に林道に戻り終了。

難しいところもない短い沢だった。登った気がしないし全然疲れてもいない。しかし、沢を登ってピークを打ち、沢を下って下山するという、ある意味で夏山の理想を簡単ながらも実現できた。暑い一日を遊ぶには良かったのではないかと思う。

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