チリの長崎?世界遺産バルパライソ~南米4ヶ国の旅(26)
9/9 サンティアゴ~バルパライソ~ビーニャ・デル・マル~サンティアゴ
(前回の続き)
今日は日本に帰るための予備日なので予定なし。そこでサンティアゴから近い、世界遺産の街、バルパライソに行ってみることにする。朝、7時半にホテルを出る。今日は空気が澄んでサンティアゴの市内から6000m級のアンデスの山々がよく見える。
地下鉄に乗って”Universidad de Santiago”(「サンティアゴ大学」)で下車。地下鉄の改札を出て階段を上がるとすぐに、チリの2大バス会社、PullmanとTurのバスターミナルがある。どちらでもバルパライソ行きのバスはあるのが、たまたま声をかけられたTurバスのチケットを買って乗り込む。
バスは高速道路を北に向かって走る。朝は晴れていたのに、高速道路は濃霧に覆われ、雨まで降り出してきた。
2時間ほどしてバルパライソのバスターミナルに到着。ぶらぶらとAv. Oedro Monttを街の中心に向かって歩き出す。でかい街だ。そりゃそうだ、サンティアゴに続く、チリ第2の都市だから。
途中、学校の開校式だかなかにか(実はよくわからない)を賑やかにやっていた。
通りに沿ってスーパーマーケットからブティックまでたくさんの店が並ぶ。そのショーウインドウがちょっと変わっている。とにかく商品をぎっしりと並べ、全部に値札がついている。なんでだ?と思ったが、店に入って謎が解けた。店内は中国のデパートのようなカウンターになっていて、商品を近くで見ることができない。それで客はショーウインドウでめぼしをつけて、値段を知る必要があるのだ。
イタリア公園という公園があった。中に入ると歩道にぞいに彫像が並んでいる。それが落書きされたり、お尻に紙を張られたり…。サンティアゴやバルパライソは落書きがとても多い。
ご多分にもれず教会が多い。しかし、教会の横にこんなものが。礼拝設備のようだが初めて見た。
バルパライソは1544年以来、首都サンティアゴの海の玄関口としての機能を果たしてきた、歴史ある街。教会や劇場なのどの古い建物が残っている。でもそれがショッピングセンターとして使われていたりする。
おお、皇宮警察みたいだ。
Esmeralda通りに入ると港湾都市にふさわしい、重厚なビジネス街になる。両替をしようと威圧感ある銀行のいくつかに思い切って入ってみたが、どこでも断わられた。
昼食の時間になったので、アレグレの丘にある海の見えるレストランを探す。はじめ、バルパライソの名物であるアッセンソール(ケーブルカー)で丘に上がろうと思ったが見つからない。しかたなく、急な坂道を丘に向かって登っていった。
ここ、海を見下ろすバルパライソの街並みは世界遺産に指定されているが、どこもかしこも落書きだらけ。
細い道が縦横に走る坂道をずんずん登ってゆく。なんだ、この薄っぺらな家は。さすが、世界遺産の街だ。
丘から海側へせり出すように建てられた、白い木造のカフェレストラン、”La Colombina”。大きな窓からはバルパライソの街並みと海を見下ろす…が今日は厚い雲と霧に閉ざされている…。まあいいや、食べよう。ここにきたらやっぱりシーフードでしょう。
丘からは世界遺産の街並みのパノラマ。海の間際まで丘が迫り、その斜面に小さな家がびっしりと張り付いている。まるで長崎のようだ。チリの長崎。
梅のような花が咲いている。そう、日本はそろそろ秋だが、ここはそろそろ春になる。
丘には小学生らしき子供達が遠足?に来ていた。茶色髪の毛のくりくりしたおめめの可愛い女の子が私に向かって「ニーハオ!」!!おいこら!、「こんにちはだ!」と言って、すっかり子供をおびえさせてしまった…
アッセンソール発見!6人も乗ればいっぱいになってしまうケーブルカー。それも乗っている時間は30秒くらい。
アッセンソールで下りたところがソトマヨール広場。この建物は海軍の本拠地。港町パルバライソは海軍の街でもある。
ソトマヨール広場から海に向かう(軍艦がならんでいて、軍人がいて怖くて写真がとれない)、そしてすぐ、海辺に建つ大きなビルがプエルト駅だ。ここからリゾート都市、ビーニャ・デル・マルまで短い列車の旅。
列車は海沿いを走る。海側は灰色の空に灰色の海。リゾート形無し。陸側はバルパライソのような丘が続く。途中で楽器を持った男たちが乗り込んできた。何をするのかと思えば、車内でストリートミュージック。音がこもってやかましい!でもBGMにはいいか。一曲終わると乗客にCDを売りつけていた。
ビーニャ・デ・マルで列車を下り、駅周辺の再開発で道を失いながらもバスターミナルへ。この街も人が多く賑やかだ。
ここからサンティアゴにまたバスで戻る。
サンティアゴについてあせっていた。それはホテルのダブルブッキングのせいで、宿を変えねばならず、そのためのタクシーを予約していたのだが、時間に遅れそう。(実は遅れた…。)それで慌てて夕食を食べる。レストランの名前も覚えていない。鶏のシャンペリオンソースを頼んだら1/4羽でてきた。う~ん、とにかく時間がないので慌てて食べる。10分で完食。お腹がはちきれそうだ。
タクシーに乗って旧市街のはずれのホステルへ。なぜかシャワーと流しの両方でお湯を出さないとお湯が出ないシャワーを浴びて、一息つく。ビールが飲みたくなってきた。治安の悪い旧市街に出るのをためらう相棒をせっついて外に出る(だって一人は危ないからね)。商店でソフトドリンクは売っているが、なぜかアルコールは売っていない。がっかり。
(次回に続く)
赤星山もおといこさんも地元で親しまれている山のようですね。調べてみたら行ってみた…