イグアスの滝@ブラジル~南米4ヶ国の旅(4)

8/26 プエルト・イグアス~フォスド・イグアス、イグアスの滝

前回の続き)

3時ごろに目が覚め、それからなかなか寝付けない。バスはしばらくアルゼンチンらしい大平原を疾走していたが、やがて、森が現れ、そして雨が降りだした…

130826 イグアス行バスの朝食

6:30、車内灯が付き、朝食の時間。黒いスーツのズボンに黒いカーデガン、黒髪を結い上げた小柄な女性が朝食を配る。お盆にコーヒーが入ったカップを満載し、ゆれる車内でカップを配っている。すごいな。そして朝食はやっぱりお菓子系。

130826 プエルトイグアスへの雨に濡れる道

さびれた町をいくつも抜け、丘を越え、道路はよくなったり悪くなったり。雨は一向に弱くならず、跳ね上げられた泥水でバスは泥まみれ。通行人はコートを着て傘をさして歩いている。寒々しい光景。おかしい、まだ乾季じゃなかったのか?イグアスは熱帯の動物の住む温暖な地ではなかったのか?

130826プエルト・イグアスバスターミナル

13:30、およそ2時間遅れてプエルト・イグアスのバスターミナル到着。今日はブラジルに入国しイグアスの滝を見る予定なので、時間が遅くなってアルゼンチンに戻れないと、ちょっと面倒なことになる。大いにあせる。

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まずは今夜の宿を探す。霧雨が降る中、半分凍えながらターミナルから徒歩5分。派手な看板ですぐに見つかった。イグアスの森であの黄色いくちばしの鳥が見たいな~。
 宿は”Hostel Park Iguazu”。ぼろい。ぼろいが清潔。でもシャワー圧が弱く打たせ湯のようで、移動で3日間シャワーを浴びていない私には寂しい限り。
寂しい現実を受け入れ、シャワーを浴び、着替えて宿を出る。

イグアスの滝はイグアス川の南岸のアルゼンチンと、北岸のブラジルの両方から見ることができる。ブラジル側のほうが時間がかからないということで、まずはブラジルへ向かう。地球の歩き方によると、プエルト・イグアスのバスターミナルから、ブラジルのフォスド・イグアスへバスで移動し、そこからバスを乗り換えイグアスの滝へ行くとのこと。バスターミナルで、ブラジル・レアルがないがどうしたらいいかと聞いたら、すべての支払いはペソでOKだそうだ。安心してブラジル行きのバスに乗る。

日本の路線バスのようなバスは途中の停留所で人を拾い、高速道路のSAのようなアルゼンチンイミグレーションへ。ここでパスポートを渡して、ハンコを押してもらって出国手続き終了。簡単。そしてまたバスに乗り込み、イグアス川にかかる橋を渡りブラジルへ。そしてブラジルのイミグレを…なぜかバスは通過。どういうこと?ビザまで用意したのに。まったく何の手続きもなくブラジルに入国。

130826 フォスドイグアスのイグアス行バス

ブラジルのイグアス観光の拠点都市、フォスドイグアスはプエルト・イグアスと違って、ビルが建ち並ぶ大都会?だった。ここでイグアスの滝行きのバスに乗り換えるが、システムが変わっていて、バス代をバスターミナルの入り口で払う。このバスも変わっていて、バスの中に海外でよく見る自動改札のゲートみたいなのがあって、途中で乗る人は、前から乗ってバスの中のゲートでお金を払う。

130826ブラジル側イグアスの滝国立公園

あ~、戸惑うことばかりで時間がどんどんなくなる。気ばかりあせるがバスはマイペースで進み、やっとイグアス国立公園に到着。天気が悪いせいか人があまりいない。

国立公園内はバスでまわる。3種類あるみたいだがよくわからない。ドライバーもポルトガル語なので何を言っているかわからない。とりあえず停まっている赤いバスに乗り、みんなが下りるところで下りた。あー、時間がない、閉園まであと1時間しかない。森の中の階段を駆け下る。

130826 ブラジルイグアスの滝遊歩道

遊歩道は谷底へ下りてゆく。

130826 ブラジル イグアスの滝が見えてきた

なにか見えてきた。

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ドドドーという音が響いてくる。そして目の前が開けると、そこには水しぶきを上げる無数の滝が、屏風のように広がっていた。すごい。1つの滝でも日本だったら最大級だろう。

130826ブラジル側イグアスの滝全景

垂れ込めた雲と雨としぶきでかすむ滝。水墨画みたいだ。

130826イグアスの滝のベコニア

冬だからか花は少ない。日本でもおなじみのベコニアは、冷たい雨に打たれながらもたくさん咲いていた。

130826イグアスの鼻熊

これがいっぱいいる。ハナグマというらしい。人間のことなど全く気にかけていない。

130826ブラジル・イグアスの滝1

森の中を川岸に沿ってつけられた桟橋を早足で進んでゆく。滝は森の木の間からちらちら見えていたが、ついに一番大きな滝「悪魔ののど笛」の近くまでやってきた。

130826 イグアスの滝 遊歩道の展望台

遊歩道の突端に展望台がある。大勢の人が濡れそぼっている。

130826ブラジル・イグアスの滝2

滝の音がすごく、人の話し声も聞きとりにくい。滝の低振動波が腹に響く。

130826 ブラジルイグアスの滝、展望台から

ビルのような滝は大迫力。滝から強風が吹き下ろし、水しぶきとあいまって真横から豪雨を浴びているかのようだ。あっという間にズボンはびちょびちょ。カメラを向けるとたちまちレンズはびちょびちょ。寒いよ~。

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130826 ブラジルイグアスの滝 来た道を戻る

時間がないのでそそくさと退散。

130826 ブラジルイグアスの滝、近い

滝が近い!
滝つぼからエレベータに乗って川岸を上がる。

130826ブラジル・イグアスの滝2

上から見ても大迫力。

130826 ブラジルイグアス国立公園バス停

エレベータから出たところにちょうどバス停があった。今度は青いバスに乗る。おばちゃんもおじちゃんもみんなびしょびしょのまま、しずくをたらしながらバスに乗る。

閉園前に公園をでることができた。早く帰らないとアルゼンチンに戻れない、とバス停に急ぐ。そこにはアルゼンチンのバス会社「Norte」のバスが停まっていた。もしやと思って聞いてみると、このバスはプエルト・イグアスへの直行便とのことだ。乗せてくれー、とドライバーに言うとパスポートを見せろという。ブラジルのハンコがないと言われ、ダメなのかと思いきやそのままのせてくれた。

バスは直接プエルトイグアスに向かう。ブラジルのイミグレに到着。さっきのドライバーが乗客からパスポートを集めている。私も渡そうとすると、お前はいらないと。ドライバーは集めたパスポートを持って、イミグレの建物にはいり、しばらくして戻ってきてパスポートをみんなに返した。そして何事もなかったかのようにブラジル出国。結局ビザまでとった私のパスポートはブラジルでチェックされることはなかった。密入国?

130826 プエルトイグアス、メインストリートのレストラン

無事にプエルト・イグアスに戻ってきた。なんだか疲れた一日だった。おいしいものを食べよう。バスターミナルの通りにはしゃれたレストランが並んでいる。そのうちの1つに入った。

130826イグアスのステーキ

やっぱり牛肉なんだな。今日はガーリックソース。ミデアムレアでお願いする。霜降りではないんだけれど、こんなに分厚くてもナイフがすっと入るくらいの柔らかさ。ワインはボトルを開けたいところだが、寂しい一人旅、とても飲みきれない。でもグラスワインでも十分うまい。そして甘くてサクサクとした白パン+クリームのようなガーリックバターもいける。

ホテルに戻り、水圧の弱いシャワーを浴び、ブログを更新して寝る。

次回に続く)

参考

プエルト・イグアスからブラジル側イグアスの滝へ
私の持っている2011年版の地球の歩き方にはフォスド・イグアスを経由して行くとあるが、プエルト・イグアスのターミナルから直行バスがある。もちろんこちらのほうが早い。ARS70。なお、フォスド・イグアスを経由する場合、フォスド・イグアスのバスターミナルは途中下車しなければいけないので注意。
宿
Hostel Park Iguazu : バスターミナルから徒歩5分ほどで交通に便利。設備はぼろいが清潔。そして個室の料金が安い。スタッフは英語が通じる人と通じない人がいる。ランドリーサービス、Free-WiFiあり。

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