江戸の夏、ほおずき市
7/9 浅草・浅草寺
吾妻橋の向こうに夕暮れのスカイツリーとう〇こビルが見える。そう、ここは浅草。7/9,10と浅草寺でほおずき市が開かれる。この江戸の夏の風物詩を楽しもうと、終業後にダッシュで浅草にやって来た。
仲見世通りはいつものように、世界各国語が飛び交い賑やかだ。
いつもと変わらぬ仲見世通りを歩きながら、ほおずきはいずこ?と思っていたが、宝蔵門の手前からほおずきの屋台があらわれた。
まだ梅雨は明けていないが、空の色はすっかり夏の夕暮れだ。
7月10日に参拝すると4万6千日分参拝したのと同じ御利益があるらしい。それにしても、1日で4万6千日分とは膨らますにもほどがある。「南無阿弥陀仏」と唱えれば往生できるとか、マニ車を回すとお経を読んだことになるとか、人間の横着ぶりには程がない。もっとも、4万6千日とはおよそ126年だから、一度この日に浅草寺に来れば、それで一生十分、もう二度と浅草寺にくる必要はない。浅草寺にとってうれしいのやら悲しいのやら。
本堂の中は拝観する人でぎっしり。
ほおずき市は縁日なので屋台もたくさん出ている。りんご飴や綿飴の定番から、広島風お好み焼きに、焼き鳥にビール、タイカレーやトッポギと、あまりにもバラエティに富んでいてどこのお祭りだか分からなくなる。
日が沈むと本堂や五重塔はライトアップされる。
本堂の横にはずらりとほおずきの屋台が並ぶ。一生分のほおずきを見た感じ。それにしても売っているのはほおずきだけ。商品は差別化されておらず、売り方で差別化を図らざる得ない厳しい世界だ。
もともとほおずき市は芝の愛宕神社の縁日だったらしいが、いつの間にか浅草寺が本家本元を出し抜いて、有名になってしまっている。
ほおずきの屋台には、風鈴がまさに鈴なりにつるされている。日が沈んでから涼しい風が吹き始め、そこかしこで風鈴涼しげな音を響かせている。
呼び込みと風鈴の音は涼やかというより、にぎやかか…
ほおずきは、鉢植えのものと、赤い実がついた枝のものの2種類が売られている。みんな店の人の話を聞きながら一生懸命選んで買っているが、これをどうするのだろう。私は子供の頃、中の赤い丸い実の中身をくちゅくちゅにして押し出して、笛にした記憶しかない。
人混みを抜け出し、遅めの夕食、いや、飲みに行く。1880年に日本最初のバーとして開業した、神谷バー。入るとほとんどのテーブル席は埋まり、バーというより大衆居酒屋といった賑わいだ。食券を買って頼んだのは、もちろん「デンキブラン」。ブランデーベースのちょっと養命酒っぽい甘いカクテル。度数30度なのに260円という安さ。つまみもポテトやチキン、生春巻き、はてはステーキなどいろいろあって、400円くらいからというのがうれしい。
浅草は方言や外国語、色んな言葉が聞えてきて好きです。でも、日没後の浅草を見たのは初めて。おまけに神谷バー!
いつもとがらっと違うレポート、ありがとう!
ほおずき市は初めて行きましたが、面白かったです。
近場でもまだまだ新たな発見がありそうです。