マゼラン海峡でご対面~南米・パタゴニアの旅(16)


1/5 プエルト・ナタレス~マゼラン海峡(Estrecho de Magallanes)~ウスアイア(Ushuaia)

前回の続き)

110105プエルトナタレス・旅立ちの朝

寝坊することなく朝6時に目が覚め(よかった…)、宿のスタッフにお世話になった礼を言ってチェックアウトする。風は冷たく強い。空には強風にあおられた怪しい雲があるが、天気は晴れのようだ。今日はこの旅の最終目的地、ウスアイアに向けて12時間のバスの旅だ。

110105プエルトナタレス・プンタナアレナス行きのバス
プンタナ・アレナス行きのバスはBus Surのオフィスの前から出発する。現在、ウスアイア行きの直行バスはなく、アイケン(Aiken)で乗り換えなければいけない。
 以前のバスもそうだったが、沢山の人が見送りに来ていて、旅立つ人と抱き合って別れの挨拶をしている。様々な目的の満員の乗客を乗せ、バスは定刻7時に動き出した。

110105プエルトナタレスからアイケンヘ向かう車窓から

バスが動き出すと、乗務員のおじさんがひとりひとりのチケットを見て、下りる場所を確認する。これで安心、乗り換え損ねることはなさそうだ。

窓の外を眺めると…また牧場。延々と牧場が続く。

アクシデント発生。荒野のど真ん中のアイケンのバス停に到着して荷物を降ろすが、電話で話をしていた乗務員が突然電話を切って、また乗客をバスに追い立てる。言われるがままにバスに乗っているとプンタナ・アレナスまで来てしまった…ウスアイアに行きたいんだけど…どうなってるの?

110105プンタナアレナス・タクシーのデモ
プンタナ・アレナスでは道路にびっしり車が詰って止まっている。…どうもタクシーのガソリン値上げ反対のデモで道路が封鎖されているらしい。乗り換えるウスアイア行きのバスはバリケードの向こう。荷物を持って乗務員に先導されてバリケードを越える。我々の周りには新聞記者らしき方々が集まってきて、とぼとぼ歩く我々の写真を撮っている。

110105マゼラン海峡へ向かうバスから蜃気楼を見る

タクシーに囲まれたバスの中で2時間待ち、やっと出発。およそ3時間ほど遅れている。今日中につくんだろうか…

プンタナ・アレナスの街を出ると、また平らな牧場、牧場、牧場…の景色。これがパタゴニアか。外は身を切るような冷たい風が吹いているが、日差しは強烈でカーテンを閉めないとバスの中は暑い。そんな天気のとき、平原のお約束は、、、窓の外をじっと眺める。あった、蜃気楼だ!草原の向こうに幻の海に浮く島々が見える。

110105mazeran1.jpg

突然道路が海に向かってちょん切れた。バスが止まる。上着を着込み、皆ぞろぞろバスを下りる。海と荒野の境界線に事務所とホステリアが一軒ずつ、そして灯台が一つ。

マゼラン海峡だ。

110105マゼラン海峡の灯台

青い空、緑の海、白い雲。冷たく強い風。いかにも南米大陸の端っこにふさわしいシチュエーション。

1520年にマゼランが、この海峡を通って人類初めて大西洋から太平洋に抜けた。もちろん地図もなければ、この海峡の先に太平洋がある保証もない。そんな状況で強風と速い潮流の海峡を進んで行ったのだ。おまけに、太平洋にぬける航路はフィヨルドの海で、迷路のように入り組んでいる。恐るべき未知への探究心、本当の冒険。

110105マゼラン海峡のムラサキ貝

浜にはムール貝の殻がいっぱい打ち上げられていた。今晩はシーフードにしようかな。無事に着けば。

110105マゼラン海峡・フェリーから下りる羊を乗せたトラック

対岸からフェリーがやってきて、次々と車が下りてくる。モコモコした羊満載のトラックが目の前を走り抜けてゆく。この先も牧場、牧場、牧場か…

110105マゼラン海峡・フェリーに乗り込む

すべての車が下り、今度は我々が乗り込む。別にバスに乗っていてもいいのだが、皆、冷たい風のなか、ぞろぞろと歩いてフェリーに乗り込む。

このフェリーの行きつく先、対岸はスペイン語で「火の島」(Isla de fuego)を意味するフエゴ島だ。島のあちこちにちらちらと燃える火を不審に思ったマゼランが、「火の大地」と呼んだことに由来する。その火はこの島に住む先住民の焚き火で、彼らは冬でも毛皮を一枚をまとうだけで、凍る海に裸で跳び込んで漁をしていたと言う。しかし、ヨーロッパ人は彼らを絶滅させてしまった。

110105マゼラン海峡・フェリーに乗るウスアイアいきバス
ウスアイア行きのバスも乗り込み、さあ、出発。

110105マゼラン海峡・何かが現われた?

フェリーの先端部のデッキに立ち海を眺める。冷たい風がゴウゴウと音を立てている。思わずフードをかぶる。しかし、思いのほか海は穏やかだ。

なにやらフェリーの後の乗客が騒がしい、海を指差して騒いでいる。う~ん、なんだあれは?

参考

ウスアイア(Ushuaia)へのバス
ウスアイアへの直通バスはない。途中、アイケン(Aiken)で乗り換える。アイケンでは確実に乗り換えられるように連絡してくれるらしい。
プエルト・ナタレス~アイケン
Bus Sur社、C5000$、7:00プエルト・ナタレス発-8:30アイケン着
アイケン~ウスアイア
Buses Barria社、C30000$、8:30アイケン発-19:00ウスアイア着(ウスアイア着の時間は目安)
Bus Sur社Webサイト(http://www.bus-sur.cl/opensite/)

次回に続く)

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